こんなことはあってはならないことだ。私の人生に。子ども達の人生に。
自分の父親が、母親より別の人と関係をもっていると知ったら・・・?
もう、乳児ではない。もちろん言葉はわかる。
私はどうしたらよいか分からなくなっていた。
探偵のカウンセラーさんと話し込む。
ーーーレイさん次第なんですよ。どうしたいか。決められるのはレイさんなんです。ご主人と、不倫相手を奈落の底に落とすことも可能です。ですが、再構築も可能です。あなたの覚悟があれば、どんな未来も作れるのですよ。
「踏ん切りがつかないんです…。私自身どうしたいのか、わかりません…。」
正直、何もかも投げ出して逃げ出したくなっていた。この世から消え去りたいという気持ちにもなっていた。
カウンセラーさんしか、今の私の状況を知っている人はいない。相談できる人がいないというのは、こんなにも心細いのかとも思った。人に話せるような内容ではなかったから、誰にも相談していない。
「ーーーレイさんの気持ちが落ち着いてからでも十分間に合います。ですが、準備も必要です。覚悟を決めた時に動けるように、弁護士さんも紹介できます。どうしますか。ご自身で依頼されたい方がいらっしゃればそちらでも結構です。」
弁護士。自分の体が熱くなった。戦わなくてはいけなくなるのか…?
私の中で、関わることはないと思っていた職種だ。
「…準備……。準備が必要なんですね。」
「ーーーとても大事なことです。準備がすべてを制するといっても過言ではありません。レイさんが何を一番望んでいるかを考えてやっていきましょう。」
私は、一体どうなりたいんだろう。
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